Blogizumiブログ

2025/05/26
食べもの
フランス文化
はちみつ

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて

Bonjour ! 

今日は久しぶりに izumi ブログ【マダムとの暮らし】の中からのエピソードよりご紹介させて頂きます。

 

不定期ではございますが、2~3か月に1回くらいのペースでフランスの食べ物や生活に関わることをテーマにした勉強会のようなもの(内容は結構専門的なこともありますが気軽に参加していただける90分のイベントTable d'hote ターブルドット)を店舗「レザベイユ南青山」で開催しています。

*ターブルドットのことは「Atelierワークショップ」ページから → Table d'hôte ワークショップ(ターブルドット)  

 

初めに題材に取り上げた理由をご紹介していまして、前回の「ハチミツ」をテーマにした回では、私自身がハチミツに興味をもったエピソードをおはなしさせて頂きました。今回は、その出来事をブログ投稿させて頂きます。

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
Pomme ポム(リンゴ)@パリ撮影

TOP画像のリンゴは冬の朝市(マルシェ)で撮影したもの。光の感じから冬の冷たい空気感がなんとなく伝わるでしょう。フランスは農業国らしく果物や野菜がとても豊富。さて、フランスときいて1番に思い浮かぶ果物は何でしょうか?「Poire ポワール(洋ナシ)」のイメージもあるかもしれませんが、リンゴも代表的な果物のひとつです。

 

 

渡仏する前の私がパリ生活中にやってみたいと思っていたことの一つに「リンゴを片手にパリの街か公園へでかけて、そのリンゴをスマートに齧って歩くこと」というのがありました。確かテレビCMだったと思いますが「すらっと足が長くてジーンズが似合う素敵なパリジェンヌがリンゴを片手にカッコよく歩く姿」に憧れました~素敵だな♪かっこいいな♪~

 

ちょっと行儀が悪いけれど・・・という思いがよぎりながらも。。。若かりし時にパリジェンヌ気分でやってみました(恥笑)。日本だとリンゴの皮が厚いので歯茎を傷めることがありますけど、フランスのリンゴは皮が薄くて柔らかい。リンゴの品種が違うから心地よく齧れる!と、真似して発見。残念ながら足は長くならないけれど~リンゴは無理なくガブっといけました♪

 

 

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
マダムの素敵なキッチン♪

さて、ホームステイ先の話へ戻ります。マダムのキッチンは、写真のように、いつもフレッシュな果物がたくさんテーブルに盛られています。フルーツが大好きな私にとっては、ただ置いてあるだけで嬉しくて、気分が上がります♪

 

 

私がハチミツに興味をもつキッカケとなったのは、パリで迎えた始めての冬(2000年)の出来事でした。

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
パリでアテンドをしていた頃

私が長期滞在のためにパリへ渡ったのは1999年9月。季節が夏から秋へとシフトする時期。このときは大寒波に見舞われて公園の噴水も凍ってニュースになった年。今のようにインターネットや携帯がなかったから本や旅行経験のある友人からの情報が頼りでした。確かに寒いとは聞いてはいたけど・・・想像以上の寒さ。

 

 

寒さが苦手な私は凍えながら「生きていけるだろうか」心配でいっぱいになりました。

 

 

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
2002年 雪のパリ

9月から学校が始まって3か月くらい過ぎて冬を迎えた1999年の年末。語学が思うように上達しない焦りと30歳が近づくく年齢。気に入っていた仕事を辞めてまで渡ってきたフランス。5時ごろから真っ暗になる冬の時間は、これからの人生について思い悩む時間がたくさんあって、心身共に落ち込みやすい初めてのパリの冬でした。

 

 

一方で、普段は病気はあまりしない方で、食べることも運動することも好きで、渡仏前から体力には自信をもっていました。

それなのに、ついに体調を崩してしまいました・・・・。

当時のフランス語力では、自分の体調の悪さをうまく伝えることが難しい。暗くて、寒くて、心細さが身に沁みました。

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて

暫くすると部屋をノックする音が聞こえて・・・「リンゴがあるからキッチンに来なさい」とマダムに呼ばれました。

 

 

栄養がつくようにとリンゴを煮詰めてコンポートを作ってくれていたマダム。海外で体調を壊すと心細さが日本にいるときよりも増してしまうようで、気にかけてくれたマダムのやさしさに涙が溢れました・・・。

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて

だるい身体をテーブルで支えながら、チカラなくスプーンでりんごをすくったことを覚えています。そんなふうにしていると「izumi これをリンゴに入れなさい」とマダムがプラスチックの容器をテーブルに置きました。

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
量り売りの容器は、当時から殆ど変わっていません。レザベイユ南青山にあるフランス製の容器もこのタイプ。

「なんだろ」「MIEL」の文字。ハチミツは「MIEL」というのか・・・・。これを入れたらいいの?

「日本ではリンゴのコンポートは食べないの?」と訊かれました。

”うん。。。そうだなぁ。コンポートは食べないかも。リンゴをすりおろして食べることはするけど、煮詰めることは頭に浮かばない” 私はこう応えました。

 

 

フランスの量り売り容器入りの「アカシア」お求めはこちらから 

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熱もあったのでボーっとしながらハチミツの容器をながめていました。すると「そんなに珍しいの?日本にはないの?」と聞かれたので「ハチミツはあるけど瓶入りしか見たことない」「エネルギー補給のためにハチミツを食べようという考えが頭には浮かんではこなかったよ」

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて

マダムから「ハチミツは量り売りをしているのよ」「歩いてすぐのところだから、元気になったら一緒に行きましょう!」と言ってもらえました。そして、後日、約束通りに向かったのがこちらのお店。パリにあるハチミツ専門店のひとつ。

 

 

この時の私は、ハチミツが蜜源によって味や香りが違うということを知らなかったので、マダムの買い物についていっただけのようなものでした。マダムのおかげで「ハチミツは身体にイイものなんだ」と教わるキッカケになって、実際に元気になれたから「本物のハチミツは美味しくてエネルギー源なんだ」と実体験からも学べました。

 

 

こんな出来事があってから、ハチミツをヨーグルトに入れたり、バゲットにつけたりするようになって、「ハチミツ」という食べ物がだんだんと日本人の私にも身近なものになっていきました。

 

 

 

 

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
マダムと歩いて出かけたのはこちらのハチミツ専門店 La Maison du Rocher

もし、私がパリで一人暮らしをしていたら、きっと「リンゴのコンポート」ではなく「おかゆ」を作ったことでしょう。フランス人家族と暮らすホームステイを選択したからこそ食文化の違いを体験できて、フランスらしい専門店を知ることができました。

 

 

こんなエピソードとミツバチの受粉活動によって果物が実るということもあって、ターブルドットの「ミツバチ」の回にはフランスを代表するお菓子「タルトタタン」を召し上がって頂きました。「タルトタタン」は個人的に大好きなフランス菓子です。このことから、またの機会に詳しくご紹介したいと思います。美味しさに感動したフランス菓子のひとつです。

・ターブルドット開催レポートはコチラ → (後日リンク)

・「タルトタタン」とは → (後日リンク)

 

 

今となっては、東京の表参道にフランス産ハチミツやフランス伝統菓子を扱う専門的な店舗として【レザベイユ南青山】を営んでいますが、パリにあったハチミツ専門店【Les Abeilles 】との出会いは、この出来事よりも少し先2000年のことです。

・izumi ブログ「パリにあったハチミツ専門店【Les Abeilles 】との出会い」(後日リンク)

 

 

 

パリ生活・マダムとハチミツに癒されて
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