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2026/02/15
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はちみつ

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

Bonjour!

フランスで教わった「Convivialité(和気あいあい)」という言葉は、特別な場面ではなく、日常の食卓や何気ない会話の中でこそ感じられるものだと私は思っています。クレープリーで過ごしたある日も、そんな Convivialité を感じられたひとときでした。

 

2月になると「Crêpes(クレープ)」のことを思い出します。フランスでは、この時期にクレープを食べる習慣があるからです。そんなことを考えていたとき、テレビに映った冬季オリンピックのマスコットに目が留まりました。真っ白なオコジョ。

 

その瞬間、ブルターニュ、クレープ、そして、ある食事の時間のことがふっと頭に浮かびました。今日は、クレープリーへ出かけたときの小さなエピソードをお話しします。

 

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―
2月の少し肌寒い雨の日

食事を愉しむ時間

 

普段、一緒に食事をする機会が少ない人と出かけると、「何を選ぶのかな」と、いつもより楽しみが増えます。その人がメニューを眺める時間や迷いながら選ぶ様子を見るのも、実は好きな時間です。たのしい。

 

この日は平日だったこともあって、お得な平日ランチコースを選び、こちらをいただきました。

 

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

他にも、私一人だったら選ばなかったであろう黒ビールやスープも注文。

 

私はシードル。フランスでクレープを食べるときは、名産品のシードルを合わせるのが定番なんだよ、と、ブルターニュ地方がりんごの産地であることも少し説明しながらおすすめしました。

 

 

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

誰かと一緒だと、自然とメニューの選択が変わるのが面白くて、その違いが新鮮で楽しいものです。今回は、蕎麦粉のクレープを初めて食べる友人を、フランス本場のクレープが食べられるお店へお連れしました。

 

味の感想を聞けること、そしてフランス・ブルターニュ地方らしい装飾や空気感も一緒に味わってもらえること。それ自体が、私にとっては愉しみで嬉しい時間です。

「さあ、どんな時間になるでしょう。」

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

出かけたのは、日本にいながらフランスを味わえる場所、神楽坂にある ル・ブルターニュ さんです。

▶︎ CAFÉ CRÊPERIE LE BRETAGNE カフェ クレープリー ル ブルターニュ

東京都新宿区神楽坂4-2 TEL : 03-3235-3001

 

 

実は、こちらは取引先でもあり、食事スペースの隣に併設された物販コーナーにはレザベイユのハチミツも並んでいます。この日は、2月のクレープ文化に合わせて開催したターブルドットのイベントで使用するクレープ生地の相談も兼ねていました。担当の方も交えながら、食事と会話がゆっくりと進んでいきます。

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

食事の途中、ナプキンに描かれていたマークが目に留まりました。ブルターニュ公国の旗にある模様で見たことがあった紋章。ずっと気になっていたので「これは何かのモチーフなのでしょうか」と尋ねてみました。

すると、ブルターニュ地方に伝わる伝説の生き物「オコジョ(エルミン)」を表しているそうです。

フランス語では Hermine(エルミン)。

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

オコジョは、夏毛の茶色だけど冬毛は真っ白になるらしい。そして、ブルターニュ地方にある伝説があるそうで、その昔、猟師に追い詰められたオコジョが、汚れた池に飛び込んで逃げるよりも、純白の毛が汚れない選択をして死を選んだことから「純潔」の象徴とされてきた──そんな話から、ブルターニュ地方ではエルミンが潔白の象徴とされているのだとか。

 

そんな話を聞いていると、同席していた友人が「進撃の巨人が浮かんだ」と口にしたので、その理由を聞くと、エルミンという名前の登場人物がいるそうで。そして、白い服を身にまとっていることから、フランス語のエルミン(オコジョ)に由来しているのではと、そんな話題にまで広がっていきました。

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

名前の由来がブルターニュ地方の伝説に直接結びつくかまではわかりませんが、フランスの伝説から、日本のマンガの世界へと思いがけないところから話がつながって、知らないことを知り、笑い合える時間が生まれました。

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

最後は、小麦粉生地のデザートクレープもいただいて、ゆったりとした食事の時間を終えました。

 

美味しいものを囲みながら、会話が生まれ、次の時間へとつながっていく。和気あいあいとした食卓には、いつも、思いがけない出会いがあります。

初めての一口に立ち会う、クレープリーの時間 ― ブルターニュ、オコジョ、そして和気あいあい ―

この日のあと、ターブルドットのイベント用にクレープ生地を準備してくださるという、ありがたいお話もいただきました。

実際の開催レポート → レポート Table d'hôte 第29回【2月の祝日はCrêpes クレープ】より

 

こちらのブルターニュ店でパティシエとして勤めていらした方が、数年前に独立をされてパティスリーをオープンされています。その名も「ブランシュ・エルミン」。真っ白なElminの伝説を知ったことで、進撃の巨人に出てくる登場人物の名前と服の色、オリンピックのマスコットとなっているオコジョの見え方が、「知る前」と「知った後」では大きく違います。

 

思いがけない会話や出会いは人生の宝物。日本に居ながら、フランスにいるようなクレープリー。美味しいものを愉しみながら、素敵な時間を過ごさせていただきました。

関連ブログ

→ フランス生活から教わった「和気あいあいと愉しむ食事」

→ フランスの定番おやつは、焼き立ての Crêpe クレープ♪ 2月2日は Crêpe クレープの日!

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