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2024/01/03
フランス文化
お菓子

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?

Bonjour ! 

ここでは「Galette des Rois ガレット・デ・ロワ」について、詳しくご紹介します。

私(izumi) にとって、特に思い入れのあるお菓子です。日本にも広まってほしくて、南青山に店舗を構える前、パリで日本を代表するシェフたちをアテンドさせて頂いていた頃(1999~2005) から関わっているフランス伝統菓子です。

 

シンプルだけど、美味しい。とっても奥が深いお菓子だから、ブログに色んな方面から取り上げてたいテーマだと思っています。以下の izumi ブログにも取り上げてあるので良かったらご覧ください。

「ガレット・デ・ロワ」は、和気あいあいと愉しもう♪ フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」

 

さて、「Galette des Rois ガレット・デ・ロワ」のこと

 

「Galette des Rois ガレット・デ・ロワ」って何?

 

 

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
こんなお菓子

 

「Galette des Rois ガレット・デ・ロワ」は、このようなもの。フランス人なら誰でも知っている大人気の伝統的なお菓子のひとつです。だけども、年中あるものではなくて「1月だけに登場する季節ならでは」のお菓子です。

 

フランスには*1月6日にエピファニー(Epiphanie 公現祭)と呼ばれるカトリック行事がありまして、この祭日と結びついているフランス菓子が「ガレット・デ・ロワ」です。

 

*1月6日のエピファニー(Epiphanie 公現祭)についてはコチラ → 商品コラム【フェーヴ】ガレット・デ・ロワで祝う「Epiphanieエピファニー」とは?

 

 

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?

一回ではなく、何度も!

フランスでは、このお菓子を1月に食べます。それも、一回ではなく、何度も食べる習慣があります。

 

カトリック行事と結びついているお菓子ですが、その祝日に「1回きりではなく、なんどもたべる!」という点については、クリスマスケーキとの大きな違いの一つだといえるでしょう。

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?

 

生地の種類

お菓子の生地はパートフイユテ(パイ生地)。この中パイ生地の中に、アーモンドのクリームまたはフランジパーヌが入っています。フランジパーヌがどのようなクリームかというと、クレーム・ダマンド(アーモンドのクリーム)とクレームパティシエール(カスタードクリーム)を合わせたクリームのこと。

 

ここでは、パイ生地のものを紹介していますが、フランスの南部ではパイ生地よりブリオッシュ生地(パン生地)が主流です。こちらについては、またの機会に取り上げます。*「ガレット・デ・ロワ」はパイ生地?ブリオッシュ生地?(後日リンク)

 

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
パリの老舗パティスリー

 

菓子名:Galette des Rois ガレット・デ・ロワ

地方:フランス全土 

 

この習慣は、パリだけではなくて、フランス全土で行われている盛大なお楽しみ!だからスーパーでも、ブーランジェリー(パン屋)パティスリー(お菓子屋)にも、1月のウィンドーはこのようにズラリと並びます。

 

 

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
パリのスーパーは山積み。

 

「Galette des Rois ガレット・デ・ロワ」の意味

・Galette とは、円形に平たく焼いてあるお菓子の総称

・des Rois  ロワ は「王様」という意味(des 複数形を表す冠詞)

 

直訳したら、「王様のガレット=丸形の菓子」 

 

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
ビスケットの専門店のウィンドーにも「ガレット・デ・ロワ」 @ストラスブール撮影

 

フランスの1月に食べる習慣のお菓子。日本に置き換えると、お正月のお楽しみとして一つのものを皆で囲んで分け合って食べる「おせち」「お年賀」「おみくじ」「おもち」のような存在にあたるでしょうか。クリスマスケーキよりも人気のあるお菓子です。最近のスーパーでは1月を待てずに12月から店頭に並びます。

 

この時期は「ガレット・デ・ロワ」が主役! 手前のウィンドーも「ガレット・デ・ロワ」一色!

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
2002年の老舗パティスリーのウィンドウ @パリ撮影

 

家族や親せきが集まって、豪華な料理をふるまって、プレゼントを贈り合い、子供らの成長を楽しみにしたり、お互いの1年のことを語りあって過ごすのは「クリスマス」。こちらが日本でいう「お正月」のようなものだろうと思えています。 

クリスマスについてのブログ → パリ家庭で過ごしたクリスマス クリスマスの思い出より

 

そして、新年を「ガレット・デ・ロワ」で占う

1月に楽しまれている「ガレット・デ・ロワ」は、あちらこちらで何度も食べる機会に恵まれます。学校や会社のオフィスでも「お菓子と遊び感覚」を愉しむものだから、フランス人なら誰でも知っています。

 

きっと、日本の「おみくじ」(=運だめし)のような存在。「おもち」「お年賀」などと同じように、ソレを見ただけでも季節を感じられるもの。仲間と過ごした楽しい思い出と共にある、お菓子が「ガレット・デ・ロワ」なのでしょう。

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
電車の乗り換え時に通る構内の広告 @ストラスブール撮影

 

生地の中に隠すフェーヴ(磁器製装飾品)

大きな特徴としては、お菓子の生地の中にFEVE:フェーヴ(陶器製の飾り)が隠されてあること。このフェーヴが自分に切り分けられた中から出てくると “今年一年、幸運に恵まれる” といわれます。

 

 

王様と王女様

フェーヴが自分の切り分けから運よく出てきたら男性なら王様、女性なら王女様になれるというもの。ガレット・デ・ロワを買うと王冠(紙製が大半)も一緒に受け取ります。この王冠を被ってワイワイ祝います。

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
1つのお菓子を囲んで、みんなで切り分けて運試し

 

「ガレット・デ・ロワ」には、伝統的な切り分け方、愉しむための食べ方、なんと乾杯の音頭もあるんですよ。

 

フランス生活体験やマダムとの暮らしからのエピソードも交えて、順にさらに詳しくご紹介していきます。楽しみにして頂けると幸いです。merci 

 

・「Galette des Roisガレット・デ・ロワ(お菓子)について」(後日リンク)

・「フランスの家庭から教えてもらった伝統的な食べ方」(後日リンク)

・「ガレット・デ・ロワのレシピ」(後日リンク)

【フランス菓子】「ガレット・デ・ロワ」って何?
Bonne fête !  そう!王様を決めるために、生地の中に磁器製の飾り「FEVE フェーヴ」と呼ばれるものが隠されている!これが、このお菓子、最大の特徴!!
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