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2023/11/30
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お菓子

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」

Bonjour !

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ」! 1月にだけ食べられる、フランスの伝統的なお菓子です。「ガレット・デ・ロワ」には、おいしいだけじゃない、いろんな魅力があります。

 

「ガレット・デ・ロワ」は、毎年1月だけに登場する、新年を祝うお菓子。学校や職場、家族など日常生活をともにするみんなでひとつのガレット・デ・ロワを囲んで、楽しく分け合って食べます。

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
職場でもみんなでいただきます。おいしく運試し!

 

「ガレット・デ・ロワ」は何回も食べる

クリスマスケーキは、クリスマス当日にだけ食べますよね。ですが「ガレット・デ・ロワ」は1月いっぱい何回も食べる季節のお菓子です。

 

 

日本のもので例えるなら何だろう・・・と、スタッフと話をしてみたところ、「日本でいう餅みたいな存在かな」なんて話になりました。「ガレット・デ・ロワ」は御餅のように季節(1月)と強く結びついています。

 

 

そして、「ガレット・デ・ロワ」に欠かせないのが、運試しをする「フェーヴ」の存在。フランスならフェーヴを入れ忘れたら大クレームでしょう! なぜなら、

 

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
当たると嬉しい運試し! 隠されているのは1つだけ。

 

「ガレット・デ・ロワ」の一番の特徴は生地の中に「FEVE (フェーブと呼ばれる磁器製の飾り)」(後日リンク)が隠されていて、それが自分の分から出てくるのかを愉しめるのが特徴の食べ物だから。

 

「ガレット・デ・ロワ」を食べたときに、自分に切り分けられた中からフェーヴが出てきたら、当たり!

当たると、その日は「王様」または「王女様」になれるのです。

 

 

 

 

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
いろいろあるガレットデロワの模様や生地の違い

 

こうやって運試しをするのは、日本の「おみくじ」みたいなものでしょうか。

そもそもは、お祭り(後日リンク)で楽しまれていた運試し(=王様ゲーム)のパンが由来になっていて、そのパンの中に本物の豆(=フェーヴ)を入れていたそうです。

 

FEVEとはフランス語で「そら豆」

今のように磁器製ではなくて『 FEVE(フェーヴ)』を入れていました。FEVEとはフランス語で「そら豆」のこと。このように、実際に「そら豆」を中に隠していたことから、磁器製のミニチュア Ceramique (セラミック)を入れていれも FEVE(フェーヴ)「ソラマメ」と呼ばれ続けている理由です。

 

歴史をたどると、紀元前から続いている習慣が起源(後日リンク)となっているお菓子です。期限については、またの機会にご紹介させて頂くとしまして・・・

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
翌年1月用のフェーヴの打ち合わせは、その1年前から

 

王様になれるフェーヴが隠されているから「Galette des Rois  ガレット・デ・ロワ」(ROI=王様)という名前で呼ばれるお菓子。名前の由来は、またの機会に詳しく(後日リンク)。ちなみに、

 

 

当時、1月のブーランジェリーやパティスリーでお手伝いをさせて頂いたことがあって、1日に何台も売れていく様子に驚きました!そして、楽しみを思い浮かべてワクワクしている笑顔で「ガレット・デ・ロワ」購入されていく様子は、見ていて私まで楽しい気持ちにさせてもらえたものです♪「フェーヴが当たるといいですね♪」 

 

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
地方名産品などがパズル状になっている18ピースのコレクション

精巧なデザインのフェーヴ → 商品一覧「フェーヴ」

 

「ガレット・デ・ロワ」は、”どこかにフェーブが入っているから、気をつけながら食べるもの” というのが大前提の伝統菓子。うっかり、フランス人でも、ついガブっ、ガリ、とやりがち・・・そんな会話が飛び交うのも1月らしいことだけれど、コレには気を付けよう! 

 

日本でいうなら、お正月の餅を喉に詰まらせないよう気を付ける。そのようなものかな。

 

 

1月に何度も食べる習慣があるので、パリではカロリーを控えるためにクリーム抜きの「ガレット・デ・ロワ」も売られています。クリーム抜きでも、フェーヴは入っています。だって、フェーヴがないと「ガレット・デ・ロワ」とは言えませんからね。

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
クリームなしのガレット・デ・ロワ  Nature ナチュール  (ナチュール=プレーンの意味)

 

また、この「ガレット・デ・ロワ」とよく似ているフランス菓子に「ピティビエ」と呼ばれるものがあります。こちらは同じ生地で同じクリームで仕上げられますが、生地の中にフェーヴは入れません。

 

私が通ったパリの製菓専門学校 FERRANDI では「ガレット・デ・ロワ」より少し多めにクリームをいれて、パイ生地の周りのカットの仕方が違うお菓子だと教わりました。この「ピティビエ」についてはまたの機会に(後日リンク)。コチラのブログもどうぞ → パリのホームステイと職人学校

 

「ガレット・デ・ロワ」と「ピティビエ」は似ているから生地にフェーヴを隠さないと区別がつかなくなるでしょう。それに、何といっても「デ・ロワ(王様)」と呼ぶ名前の由来(特徴)がなくなってしまいます。

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
2002年撮影 ダロワイヨ・パリの本店のウィンドー

 

ひとつのお菓子を囲んで、分け合って食べると、みんなとの距離がさらに近くなる感じがします。

 

「日本でも同じようにこうしてガレット・デ・ロワを楽しみたい」そんな想いから、「このお菓子をシェフたちと日本に広めよう!」という願いが私の中で生まれて、プロのブーランジェやパティシエのみなさんと「ガレット・デ・ロワ」を広める活動を2000年から始めました。

 

 

美味しい「ガレット・デ・ロワ」はプロ職人にお任せして、当社はフェーヴ専門会社(フランス)と共に仕事をさせて頂いています。「レザベイユ南青山」の店内に並べてある種類はごく一部で、WEBの「商品一覧」フェーヴへ全て掲載してあります。いつでも店舗で現物をご覧になれますので、遠慮なくお声掛けください。

 

 

今年でフェーヴの取り扱いは、23年目。コレクションシリーズ以外に、オリジナルフェーヴ(後日リンク)も承っています。店舗をお持ちの方は コーポレートサイト より問い合わせください。

 

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
2018年11月 TABLE D’HÔTE 第1回「 ガレット・デ・ロワ」より

 

よかったら「Table d’hôte ターブル・ドット(気軽な勉強会)」へご参加ください。フランスのビデオや写真を使って、ご紹介させて頂いています。「ガレット・デ・ロワ」については、何度も取り上げました。過去の開催レポートはコチラ → Table d'hôte開催レポート

 

さぁ、1月といえば「ガレット・デ・ロワ」!

素敵な時間と思い出がうまれることを願って♪ Bonne fête à tous! 

フランスで1月といえば「ガレット・デ・ロワ!」
素敵な時間をお過ごしください!
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