Blog商品コラム
- 2022/12/18
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【フェーヴ】ガレット・デ・ロワ用のフェーヴ専門会社Prime社(フランス)のアトリエ
Bonjour!レザベイユ南青山です。
ブログやワークショップで度々ご紹介している「ガレット・デ・ロワ」と「フェーヴ」。
「フェーヴとは」
フェーヴ(フランス語でそら豆の意)とは、フランスの伝統的なお祝い菓子「ガレット・デ・ロワ」のなか1つだけ隠す2~3cmほどの小さな磁器製の飾りのこと。

少し話が変わりますが「ガレット・デ・ロワ」用の「フェーヴ」は、店舗【レザベイユ南青山】を構えるよりも前から扱っています。フェーヴ専門の製造会社(Prime社)とは2000年ごろからの繋がりで、ハチミツ専門店「Les Abeilles レザベイユ」商品より少し早いくらいです。
もともと「ガレット・デ・ロワ」は、「Epiphanie エピファニー」と呼ばれる行事(公現節)と共に広がったものなので、キリスト教に纏わるモチーフのものが多く使われてきました。実際、私(izumi)が渡仏した1999年頃までは、その様なモチーフのフェーヴしか見かけることはありませんでした。
【フェーヴ】ガレット・デ・ロワで祝う「Epiphanieエピファニー」とは?
その後「ガレット・デ・ロワ」の中から出てきて嬉しいモチーフや販売店を表すオリジナルデザインなども増えて、素敵なフェーヴへと変化してきています。そして現在では、世界各国でさまざまなモチーフ・デザインのフェーヴが販売されていて、お部屋のインテリアとして楽しんだり、アンティークをコレクションしたりと、可愛い幸運アイテムとしても人気です。

【フェーヴは全てフランスのフェーヴ専門会社PRIME社製(Arcala社も含む)】
当店のフェーヴは、フェーヴ専門会社との直接的な繋がりとご協力によって当店に届けられています。レザベイユ南青山に並ぶフェーヴは全てフランスのPRIME社製です。PRIMEをフランス語読みすると「プリーム」(英語読みすると「プライム」)。取り扱いシリーズの中にはArcala社(アルカラ)シリーズもあります(=Prime社とArcala社の統合により)。
1月に何度もガレットデロワを愉しむ習慣があるフランス。これはパリだけの習慣というものではなくてフランス全土で愉しまれています。そして、隣国イタリアやスペイン、ポルトガルにも似たような習慣があってフランスから輸出もされています。
このとから、必要となるフェーブの数がは何十万という数にのぼります。だからフェーヴだけを専門に製造する会社がいくつもあります。工場製造のところや窯元のように小さなアトリエもあって規模は様々ですが、その中においてPRIME社製のフェーヴは「品質の良さ」「精巧さ」「デザイン」など、高く評価され続けています。

Prime社まではパリから電車で2時間半。自然豊かな郊外にあるアトリエ。パリから電車で2時間半程のFAVERNEYという(スイス寄りにある)小さな町。とても長閑で静かな場所にPRIME社はあります。
一つずつ丁寧に作られたフェーヴは、日本人の繊細なモノづくりに通ずるものがあります。本日のブログでは、そんなPRIME社での製造風景もお届けしたいと思います。

デザイナーの部屋やアトリエの窓からは、ゆったりとした時間を過ごしている馬たちが見えます。
自然に囲まれた静かな町でフェーヴのデザインや、紙製の王冠のデザイン・ぬき型などの創作は続けられています。

型から絵付けまですべて手作業。
毎年新しいフェーヴを作るために、一つずつ型から作成し、絵付けをしていきます。色付けは沢山の筆を使い分けながらの手塗り。だからこそ同じ形の物でも風合いに違いが生まれ、表情豊かなフェーブに仕上がります。
人や動物の目がゆがんだりしない、精密かつ丁寧な仕上がりに、毎回(毎年変わるデザインに)驚くばかりです!

何度も試行錯誤を繰り返して完成させるフェーヴ。
【フェーヴのデザイン】
毎年変わるフェーヴの種類は、数名のデザイナーが2~3年以上前から試行錯誤しながらデザイン案を出し合ったもの。オリンピックやワールドカップなどのタイミングなども考えて発案されたり、自然環境へのメッセージが込められているものもあります。微妙な色使いは、色見本を使いながらデザイナーからの細かな指示によって決定されていきます。
・フェーヴのデザインに纏わるエピソードは、またの機会にブログでご紹介します(後日リンク)
【フェーヴの焼成テスト】
デザインが決まるとイメージしたものを実現化させるために試作が始まります。何度も焼き上げテストを繰り返して、縮み具合・色の発色などのチェック。陶芸をされる方はご存知だと思いますが、焼成すると縮むものです。だから縮むことを計算しながら見本を作っていきます。
何度も調整をしながら最終的な大きさ・色・形が決まっていくフェーヴ作り。上手く出来上がるまで続けられる、根気のいる細かい作業の連続。専門職人たちの技が光ります。

沢山の工程を経て日本へ届けられているフェーヴ。翌年1月のガレットに使われる新作コレクションは、店頭に並ぶ1月から数えると約10ヶ月前(前年の2~3月頃)にプロトタイプが完成します。
そこから6月末までの間が受注できる期間です。パティスリー(お菓子屋)やブーランジュリ-(パン屋)のシェフたちが、好みのフェーヴを選んで注文します。※日本のプロ向けには、当社からご案内をしています

このようにして出来上がったフランス製のフェーヴが日本のお店に届くのは11月下旬から12月。そして1月のお菓子「ガレット・デ・ロワ」を作るときに使われるのです。

製造が出来上がり次第、新作が当社へ届けられています。拘りあるフェーヴや王冠を選ばれたパティスリーやブーランジェリー様へ納品できるのが12月です。「ガレットデロワ」は1月に楽しまれる伝統菓子。ですから、新作フェーヴの店頭販売も1月に入ってからにさせて頂いています。
フェーヴのデザインは毎年変わっていきます。そのとき限りのフェーブがほとんどなので、お気に入りを見つけたら迷わずにお求めになって下さいね。アトリエやデザイナーたちを想像しながら眺めて頂けると幸いです。きっと、フェーヴからフランスを愉しんでいただけることでしょう。
フェーヴのお求めはコチラから ☞ https://www.lesabeilles-minamiaoyama.jp/product/?ca=9
