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2022/02/26

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

Bonjour !  少し前になりますが、年末から懐かしいお電話が3件も続きました。どれもパリから繋がった嬉しい出来事だったので、順にご紹介をさせて頂いています。

 

その1は、コチラ → 

嬉しかった出来事 その1 <LOWE(ルーヴ)野崎さんからのお電話>

 

そして、今日は、その2として、2つ目のエピソード

ご紹介したいのは元「ア・ポワン」オーナーシェフとのエピソードです。取り上げたいテーマが2つあるので、「出会いと再会」と「ワンハンド料理」の2回に分けてみました。

ではさっそく、「出会いと再会」から…

 

「僕さ、働きすぎちゃって~」

昨年の週末、近くの公園へ犬の散歩に出かけていたら電話が鳴りました。

「ん?知らない番号。どなただろう」

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物
こちらはフランスで仕上げた「オリジナル・フェーヴ(磁器製のマカロン)」

「 A Point ア・ポワン 」

通話が繋がると明るい男性の声。「ア・ポワンの岡田です。あ~番号が変わってなくてよかった~ぁ」おお…何年ぶりの会話でしょうか。電話の主は、八王子にあった大人気のパティスリー「ア・ポワン」(1992年11月~2012年6月)のオーナーシェフ岡田様でした。

 

 

もう随分と前のことになりますが、A point ア・ポワンの店へ電話をしたら「体調を崩されて」との説明を受けて連絡を控えた後、いつ復帰できるかわからないとお聞きしてからは、そのままに…。2009年のこと。

 

 

随分たってから、脳出血だったと知らされて、やむなく閉店されたとの便りが届きました。それからは「今は、どうされているのだろう」と気になったまま月日が流れていました。あれから12、3年経つでしょうか。

 

懐かしい電話の声は、その岡田吉之シェフでした! 

 

話したいことが溢れ出てくる勢いのまま、たっぷりと語ってくださいました。ハリのある声を聴きながら「お元気になられてよかった」と、胸がじ~んと熱くなって、涙がこみ上げてきた散歩道になりました。

 

 

「僕さ、働きすぎちゃって~」と、電話の内容は、倒れてから現在に至るまでの出来事、心の変化、病気になって塞ぎ込んでいた時期が何年もあったこと、ショックの大きさなど。人生について考えさせられた時間を経て、やっと前を向いて動き始められたという喜びの報告!

 

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

最後には、現在の新しい活動「ワンハンド料理」のことを教えてくださいました。

 

「心が元気になった」

一番に伝えたかったことは「やっと、やる気がでてきて、心が元気になったよ」という嬉しい報告だったようです♪ 「心が元気」というのは生きるエネルギーだから大切なことですね。

 

こんな電話を頂けて私も嬉しかったから、元「ア・ポワン」の岡田吉之シェフと私の出逢いのキッカケとなったガレット・デ・ロワ用の「フェーヴ(磁器製の飾り)」のはなしを取り上げさせて頂きます。*岡田シェフの現在の活動「ワンハンド料理」については2つ目でご紹介♪

 

 

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

「人生初のオリジナル・フェーヴ」

12月は「クリスマスのケーキ」、2月には「バレンタインのチョコレート」と大イベントが続いて忙しくなる日本の洋菓子業界。その当時(2000年頃の日本において)は「ガレット・デ・ロワ」を作る店は殆どありませんでした。

 

フランス菓子に関わる人たちにすら「ガレット・デ・ロワ」(後日リンク)は知られていなかった。

 

 

私自身、学生時代に神戸の洋菓子店でアルバイトをしたり、あちこちのパティスリーへ出かけてお菓子を買ったり、フランス製菓製パンの材料を扱う貿易会社へ働き始めてからも、「ガレット・デ・ロワ」には出会うことがありませんでした。そして私は「ガレット・デ・ロワ」のことは知らないままに99年にパリへ渡仏しました。

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

当時は、フランスに何度も行ったことがある人でも、フランス菓子を学んだ経験がある人であっても、1月だけに登場する「ガレット・デ・ロワ」に出会うチャンスが少なかったんですよね。

 

 

今の様にSNSがなくて、実際に見たり、食べたりしないと情報が手に入らない。

 

 

だから「フェーヴ=(ガレット・デ・ロワの生地の中に隠しておく磁器製の飾り)」に興味を持ってくださるシェフは限られていました。ましてや「オリジナル・フェーヴ」の製造にチャレンジしようなんて人はいない。

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

99年9月からパリ生活をスタートさせてから2000年の1月に「ガレット・デ・ロワ」のことを初めて知って、寒くて嫌いな1月がだんだん楽しみな季節に変わっていきました。

 

・運試しを愉しめるワクワク感

・仲間と分け合って食べる素敵な時間

・美味しくて、大人も子供も大好きな食べ物

 

気が付けば、毎年、素敵なフェーヴを集めるようになっていた私。こうして、

 

 

1月がやってくるたびに「ガレット・デ・ロワ」が日本にも広まることを心から願うようになりました。そして、フランス滞在経験があるシェフたちへフェーヴを届けるようになり、少しずつ広まって今に至ります。早20年。*オーボンビュータンの河田シェフとの対談

 

 

話しを戻しますが、フェーヴを扱い始めて数年経っても、オリジナル・フェーヴにトライしたいというシェフには出会えないまま過ごしていました。

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

言い換えると、コレクションのフェーヴがとても精巧で素敵だから他に作る必要がない(苦笑)という声もありました。そのうえ、

 

日本だとフランスのように沢山のフェーヴが必要にならない頃の話。フランス人たちは、この時期に何回も食べるから1か月で1000台を販売する店もありましたけど、日本には「ガレット・デ・ロワ」の習慣がないから仕方ありません。*1月のガレット・デ・ロワ (後日リンク)

 

「オリジナル・フェーヴにまでは興味ないものだろうか」そんなとき「オリジナル・フェーヴを作ってみたいんだけど!」と連絡をくださったのが人気パティスリーオーナー【ア・ポワン岡田吉之シェフ】でした。

 

翌年に「開店15周年」を迎えようとされていた岡田シェフからの思いがけないオーダー。

 

 

こうして、日本向け【最初のオリジナル・フェーヴ】としてチャレンジしたのが「ア・ポワン」岡田吉之シェフのフェーヴとなりました。

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

「はじめて」の特別感。この事実はこれから先も変わらない。第一号!!

店舗15周年の記念フェーヴ

「店舗15周年の記念になるものを作りたくて【オリジナル・フェーヴ】をやってみたいんだよね。カタチは、僕のお菓子の原点として思い入れのあるマカロンにしたいんだ!」

 

 

当時3、4ページに渡って特集されていたア・ポワン岡田シェフの雑誌記事を切り抜きしてフランスまで持って行きました。私自身もちゃんと仕上げることができるか不安な中でのチャレンジ!

 

 

岡田シェフの「マカロンへの想い♡」をしっかり受けとめて、いざ、フランス人たちとの取り組みへ。

 

 

岡田シェフのオーダー

・「マカロンに思い入れがあるから形はマカロンで!」

・「見た目としては、このまんまフェーヴにしたい」

・「本物の色・質感を出したい」

・「出来たらピエ(マカロンの周りにある)も再現してほしい」

・「裏にメッセージ入れられるかあ」

・「ロゴをプリントじゃなくて彫りこみの方がいいね」

・「色んな色で作りたい」

お引き受けしたからには「満足して頂ける仕上がりにしたい!」

その思い一心に取り組んだ人生初のオリジナル・フェーヴ。私にとっても初チャレンジ!

 

 

仕上げたい「質感」や「色」をそのまま職人に伝えられるように、本物のマカロン(クリームなし)を用意して、フランスのフェーヴのアトリエへ持参。そして、

 

「ゴマって何?」

色々と説明をしながら困ったのは「ゴマの味」(汗)。このときのエピソードは、またの機会にご紹介させて頂くとして… 出来上がったのがこちら!

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

「一生の宝物!」

ア・ポワン様のファンの方の中には、こちらを手元にお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらは私にとっても特別なフェーヴ!「記念の1セット」 

 

 

色は6種類。本物の風味、色合いを伝えるために、クリームなしで焼き上げたマカロンをフェーヴ会社(フランス)のアトリエまで届けて仕上げた甲斐がありました。

 

 

マカロンを眺める度に当時のことを思い出して初心に返ることができているような気もしています。だから、私にとっても「一生のお宝フェーヴ」となっています。

 

 

2つ目の話の中で岡田吉之シェフの新しい活動を紹介させていただく予定ですけれど、インスタグラムやfacebookを覗いてみてください。このブログに取り上げた「マカロン型のオリジナル・フェーヴ」をプロフィール写真にご利用になっていらっしゃいますから、今ならすぐに見つけられるはず♪

 

プロフィールの写真は、いつか変更されることもあるでしょうから、ぜひ、このタイミングでニンマリしながらご覧ください♪ 素敵な活動なので、きっと勇気をもらえると思います。

 

 

オリジナル・フェーヴの裏に刻んだメッセージ 

「お菓子の原点はマカロン」

MACARON un point de départ de ma pâtisserie Yoshiyuki Okada

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物

想いを込めてつくった「オリジナル・マカロン型フェーヴ」!「形」として残ったからこそ、今まで積み上げてきた実績の証になり、立ち直るパワーの源にもなれたようです。

 

 

日本初のオリジナル・フェーヴは、私にとっても「宝物」♪ Merci milles fois !!

 

 

マカロンに思い入れのある岡田シェフは、ア・ポワンの5周年記念の時には「マカロン絵はがき」をご用意されたそうですよ♪ ♡誰にも負けない♡マカロン愛♡ を感じますね♪ 

 

その2「ワンハンド料理」(2022/03/15) 素敵な活動のご紹介もご覧ください ! 

 

ア・ポワン岡田シェフ「日本初オリジナルフェーヴ」は宝物
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