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- 2026/09/28
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【フランス養蜂体験記⑤・前編】プロの道具!燻煙器(アンフュモワール)と素敵なムッシューたち
Bonjour !
前回は、養蜂道具「レーヴ・カドル」を使いこなすプロ職人の技やプロポリスの回収などについて、お話ししました。→ 【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し
今回も道具紹介のつづき。養蜂場で絶対に欠かせない重要アイテム「Enfumoir(アンフュモワール=燻煙器)」にスポットを当ててます!きっと養蜂作業のイメージとして、真っ先に思い浮かぶ道具ではないでしょうか。煙を焚く道具は、印象的ですよね。
そんな道具を使ったムッシューたちの素敵な仕事ぶりをご覧いただけるように【前編・後編】に分けてのご紹介にしました。では、さっそく、道具のことからご紹介します。
こちらは、パリにあった Les Abeilles にも常に並んでいた養蜂道具。特徴的な形から「コレはなんだろう」と目を惹きますよね。南青山の店内、壁際の棚の上にも実物を飾っています。お気づきになったことはありますか?
プロが使う養蜂道具の中で、私が一番初めに覚えたフランス語の名前がこのアンフュモワールでした。 パリ郊外の公園にパリの養蜂家(シャクマンデス氏:通称シャック)と一緒に初めて出かけたときにも火をつけて見せてくれたので、こちらを見ると養蜂場での懐かしい思い出が蘇ります。
養蜂道具 Enfumoir(アンフュモワール)
作業を始める前、まずはこの燻煙器の中に燃料を詰めて火をつける準備からスタートします。使っているのは、小さく切った麻袋や、乾燥させた植物など。
これらをぎゅうぎゅうに詰め込んで火をつけ、フゴフゴと皮のポンプ(蛇腹)を押すと、筒の先から白い煙がモクモクと立ち上ります!養蜂道具店では、専用の燃料も販売されている定番アイテムです。
ここで少し、この道具の名前の由来をご紹介しますね。
Enfumoir(アンフュモワール)道具の名前と由来
「Enfumoir」の語源は、フランス語で「煙を立たせるもの」「燻す道具」を意味する動詞 enfumer(煙でいぶす、煙らせる)に由来しています。ラテン語の「煙」を意味する fumus が語源となっていて、英語の "fume"(煙)や "parfume"(香水)とも同じ仲間です。
フランス語で「煙を起こす」ことは Fumer(フュメー)。ミツバチを落ち着かせるために「煙をシュッシュと送り出す」という機能が、そのまんま道具名になっています。
なぜミツバチに煙をかけるの?
「なぜミツバチに煙をかけるの?」と疑問に思いますよね。 実は、ミツバチは煙を感じると「火災」などの危険を察知したような反応を示して、避難に備えるために蜜をお腹にハチミツを吸い込んで(蓄えて)待機する行動をとるそうです。ハチミツでお腹がいっぱいになると体が重くなって動きが鈍くなり、攻撃的でもなくなる行動へと煙によって促しているそうです。
ミツバチを傷つけず、お互いに安全に作業するための大切な工夫なのですが……私はうっかりして煙を吹きかけるのを忘れがちで、ムッシューに「Fume !(フュム!)」と横から言われて噴霧器を渡されることが何度もありました(笑)。
プロの養蜂家たちは、巣箱の蓋を開けるほんの少し前に、すき間からサッと煙を吹き入れます。これによってミツバチたちに「これから作業するよ」と優しく合図を送り、興奮を落ち着かせてから作業に入るのがプロの手際。
8月中旬の養蜂作業はピーク時を過ぎたとはいえ、午前2か所と午後2か所を移動するハードなスケジュール。ずらっと並んでいる巣箱を、スピード感を持って作業していきます。
作業中も煙が途切れないよう、時々ポンプをフゴフゴと押して空気を送り込みます。ムッシューたちは片手でも軽々と煙を吹きかけていますが、ある程度の重さと大きさがあるので、私では両手でしっかり支えないと彼らのようには押し出せません。
煙の量や向きを絶妙にコントロールしながら作業を進める姿は、まさに長年の経験がなせる職人技! 「過度な煙をかけて、ハチミツに匂いがついてしまわないように」と、細心の注意を払って作業していることも教わり、煙を吹きかけてくれるムッシューに「なるほど」と静かに頷きながら、プロの優しい配慮を実感した時間でした。
後編では、午後に見せてくれた陽気なお茶目なムッシューたちとのふれあいや、煙の輪っかのエピソードをお届けします!ぜひ続きも読んでみてくださいね。【後編】 は「陽気なムッシューたち」 の様子へとつづきます。
つづき → 【フランス養蜂体験記⑤・後編】プロの道具!燻煙器(アンフュモワール)と素敵なムッシューたち

