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2026/09/11
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【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し

 Bonjour !

前回は、雨上がりの養蜂場に到着し、防護服のこだわり構造やフランスの巣箱「La Ruche(ラ・リュッシュ)」の基本構造についてお話ししました。→ 【ミツバチ】【フランス養蜂体験記③】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち

 

 

身支度が整ったら、いよいよプロの作業を間近で学んでいきます! まずは養蜂家に欠かせない万能ツール、lève-cadres(レーヴ・カドル=ハイブツール)を使ったプロの職人技からです。

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し

最初に渡された道具がコチラでした。金属なので、重みがあります。

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し
lève-cadres(レーヴ・カドル=ハイブツール)

・lève-cadres(レーヴ・カドル=ハイブツール)

この金属製のヘラのような道具が「レーヴ・カドル」。丈夫なので、力が必要な作業でも大活躍します!

lève-cadres レーヴ・カドル を直訳したら、「カドル(木枠)をleve 持ち上げる」という意味になるヘラ。巣箱の中の木枠(=カドル)にこちらのヘラをひっかけて、ハチミツが貯められている木枠を1つずつ巣箱から取り出しやすく持ち上げるときにつかいます。

 

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し

ミツバチたちは巣の隙間をプロポリスでぴったり固めてしまうため、巣箱は手で持ち上げるだけでは動きません。そこでプロは、1階部分(Corps コー)と2階(2段目以上をHausseオスといいます)の木枠の僅かな隙間にこのヘラをグイっと差し込み、「てこの要領」で持ち上げます。ムッシューたちは、手際よく1回でサッと持ち上げます。そんなプロの身こなしに、私は思わず見入ってしまいました。

 

 

彼らはサクッとヘラで隙間をつくれますが、私は何度かグイグイっと体重をかけて、梃のようにしないとビタッと密着している巣箱の上下を離すだけでも力がいる作業でした。

 

 

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し

ヘラは、プロポリスやミツロウを削り落とすときにも活躍。木枠についているベタつきのある茶色の物質(=プロポリスを含んでいる物質)をこそぎ取って集めます。

 

 

角度をつけすぎると木枠を削ってしまうので、あまり歯を立てずにスー、スーっと押し出します。巣枠や巣箱の縁にしっかりと固まったプロポリスは、このヘラを使ってガリガリと集めます。そして削り落とした貴重なプロポリスは、そのまま足元に置いたバケツの中へ回収していきます。

 

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し
この茶色の物質の中「プロポリス」が含まれています。

養蜂場から持ち帰るものは、ハチミツが入った重い箱(Hausse)だけだと思っていた私。 でも現場に立つと、他にもあることを知ることができました。

 

 

・Grille à reine グリ・ア・レーヌ(隔王板)

今回の作業体験をするまで知らなかった道具の中で、特に興味深かったのが、こちらの「グリ・ア・レーヌ(隔王板)」。このようなものがあるとは想像もしていませんでした。この網を一階の上部に敷いておくことで、女王バチ(身体がミツバチより大きい)が2階へ卵を産むことが無いようにしてあります。1つ前のブログでも少し載せたので、覚えているかな。

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し
Grille à reine グリ・ア・レーヌ(隔王板)

彼女たちの家の部分は1階。養蜂家たちは、彼女たちが病気になってないかなどのチェックをして、1階部分は弄らずにそっとしておきます。彼女たちの食料として必要なハチミツは1階部分に収められています。

 

 

ですから、養蜂作業では1階の部分までは回収しません。私たちが分けてもらうのは2階より上にある木枠だけ。ファミリーが必要とする食料の部分は残します。こちらの格子は、ミツバチと人との関わりの中で生まれてきた知恵ですね。

 

 

そして初日の現場の移動中に、リーダーのS氏が「ピエージュ(Piège)」と呼ぶ場所にも案内してくれました。

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し

・Piège ピエージュ

「Piège」とはフランス語で「罠・仕掛け」の意味。新しいミツバチの群れ(ファミリー)を捕獲するための専用巣箱を仕掛けておき、新しく入ってきたファミリーを、大きくなるまで静かな場所でそっと大切に育てる場所なんだそうです。

 

 

そして、ある程度の大きさに成長したら、新ファミリーは、養蜂場へお引っ越し!

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し

トラックの荷台に載せられ、振動でミツバチたちがパニックにならないよう、ゆっくりそーっと慎重に畑へと移動していきます。ミツバチのファミリーを優しくいたわる養蜂家さんたちの温かい愛を感じた瞬間でした。

 

 

ところで、私が体験に参加させていただいたのは8月下旬のこと。 実はこの時期、養蜂場では「7月までとは違う特別な作業」が行われていました。それは、新しい木枠の設置はしない作業の時期。

 

 

春夏シーズンなら2段、3段、大きなものは4段と高く積み上がる巣箱ですが、8月下旬はちょうど「シーズン最後の採蜜作業」のタイミング。上の部分(Hausse)を外し、冬を越すための1階部分(= Corps コー 本体(maison)」だけを残して、ミツバチたちの冬ごもりの準備を整える時期だったのです。

【ミツバチ】【フランス養蜂体験記④】プロの職人技!ハイブツールの使い方と新ファミリーの引越し
冬を迎える準備を整え、1段のスッキリとした姿になった「La Ruche(巣箱)」

最盛期の目まぐるしい忙しさが少し落ち着き、ハチミツの回収も終盤に向かうこの時期を選んで参加させていただいたおかげで、養蜂家のみなさんも「今何の作業をしているのか」を丁寧に説明できたといっていただけました。おかげで、初心者で何もわからない私も落ち着いて観察して、学びを深められた最高のタイミングでした!

 

 

ミツバチたちが無事に寒い冬を越せるように整えていく作業に関わることができ、ハチミツの貴重さと養蜂という仕事の奥深さを改めて実感しました。

 

【次回のブログ予告】 【フランス養蜂体験記⑤】『プロの道具!燻煙器(アンフュモワール)と、ムッシューの煙の輪っか』

道具のテクニックと現場の工夫を学んだあとは、養蜂に欠かせないもうひとつの重要アイテムへ! 燻煙器(アンフュモワール)の燃料準備やもくもく煙をかける理由、そして陽気なムッシューたちが見せてくれたユーモアたっぷりの「煙の輪っか」パフォーマンスをご紹介します。次回の更新もどうぞお楽しみに!

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