Blog商品コラム

2026/09/03
フランス文化
フランス旅
はちみつ
コラム

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

Bonjour !

前回は、私を温かく迎えてくださった大切なパートナー「Apidis(アピディス)社」についてご紹介しました。

→ 【izumi ブログのエッセイ】パリからつながる歴史あるハチミツ専門会社「Apidis社」を訪ねて【フランス養蜂体験記②】

 

 

さて、いよいよ養蜂場へ向かうエピソードへ進みましょう! 作業車に乗り換えて約1時間、まずは作業拠点となっている倉庫に到着。毎朝ここで身支度を整えてから、その日の作業場へ向かいます。天気が良かったら午前中に2か所、午後に2か所。夕方まで作業をしたら、再びここへ戻ってくるという毎日が始まりました。

 

 

どんなスケジュールなのか前もってきいていたわけではないので、当日にスケジュールをききました。午前中だけで2か所も行くときいて、内心では「わ、これは気合い入れなくては!」っと気持ちを引き締めました!

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

初日の朝は、しっとりと水分を含んだ雨上がり。 XXLサイズのブルゾンをベルトでギュッと縛り、リーダーZ氏の助手席に乗り込んで出発!

 

 

乗用車より視線が高いトラックの窓からは、ひまわり、豆、とうもろこし、マスタードが植えられたディジョンの美しい田園風景が広がっていました。名産品であるマスタードの花からもハチミツがとれるそうです。こちらは、後日また詳しくご紹介しますね!(後日リンク)

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

ガタゴトと揺られて到着したのは、緑豊かな景色の中に巣箱がズラリと並ぶ本格的な養蜂場。私の想像よりもひろい敷地、管理している畑の鍵を開けて、巣箱が並んでいる畑の中には、車ごと入っていきます。集めた巣箱を効率よく荷台にのせるためです。

 

 

実は、雨上がりのミツバチは湿度や気圧の変化にとっても敏感で、いつも以上にイライラして機嫌が悪くなりやすいんです!ちょっとした刺激で刺してくる危険性も高まるため、いつも以上に緊張感が走ります。

 

※ミツバチが嫌がることや、刺されないためのNG行動については、こちらのブログをご覧ください。 

→ Blog コラム  【ミツバチ】*保存版*知っておきたい!ミツバチが嫌い・苦手なこと

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

1. 身を守る完璧な相棒「養蜂服(ブルゾン)」の発見

イライラしているミツバチたちと安全に向き合うためにも、防護服でのしっかりとした身支度が欠かせません。 作業着はパリにあったハチミツ専門店「Les Abeilles(レザベイユ)」でも目にしていましたが、いざ服を着てみると、想像以上の工夫と徹底された「隙間シャットアウト」の作りに気づいて感心しました。

 

生地はミツバチの針を通さないようしっかりと厚みがあって丈夫。このブルゾンを身にまとうと、「いよいよプロの現場へ飛び込んでいくんだな」という気持ちがキュッと引き締まりました。

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】
ファスナーを閉め忘れてる~(苦笑)悪い例のワタシ。

防護服の工夫で特に感心したのが、首元の構造です。

帽子と上着の一体化: 顔を守るネット部分と上着が、首元で隙間なくピッタリ閉じられるよう、ファスナーで一気に引き上げる仕組みになっています!首元はミツバチが入りやすいポイントなので、この徹底した隙間ゼロの設計には感動しました。

 

 

実は最終日に、私が1人で1台の養蜂作業を最初から最後まで完成させるまでをビデオ撮影してくださることになりました。上の写真は、その時のワンシーンのスクショです。よく見たら首からお腹あたりまでファスナーがバックリ!

 

 

「ひゃぁ、よく無事だったなぁ」と作業をやり終えてから冷汗。どこに行ってもドジなワタシ。ムッシューも録画に夢中でソコには気づいてくれなかった~(笑)。「ミツバチが入ってこないように、ファスナーは忘れずに閉めましょうね!」

 

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

さらに細部まで計算し尽くされています。

手首・足首の強いゴム: 手袋をはめる手首や裾の足首も、キュッと強く引き締められています。

 

靴底のゴムストラップ: 作業中に裾が捲れ上がらないよう、ブーツの外側(靴底)に引っ掛ける専用のゴムまで付いていました!

 

ミツバチたちが誤って服の中に入り込んでパニックにならないよう、そして私たちが安心して作業に集中できるように作られているんですね。

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

2.フランスの巣箱「La Ruche(ラ・リュッシュ)」の仕組み

身支度が整ったら、いよいよ巣箱と対面です! 

フランス語で巣箱のことを「La Ruche(ラ・リュッシュ)」と呼びます。ブランド名は「Les Abeilles レザベイユ」(=ミツバチの複数を表す単語)ですが、創造する場所という意味を込めて、社名にしている大切な言葉でもあります。

 

この巣箱は階層構造になっています。一番下の1階部分は、ミツバチたちが暮らすマイホーム「Corps(コー=巣箱本体/maison)」と呼ばれています。Corps は、英語でいうBodyのこと。フランス語で、身体や胴体、本体の部分を表す単語です。

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

そして、1階(Corps)の上に重ねていく2階以上の部屋を「Hausse(オッス=継箱)」と呼びます。ここが、ミツバチたちがハチミツをたくさん貯めてくれるお部屋です。

 

 

最盛期(大きなファミリーの時期)には、このオッスが2段、3段、大きなものは4段と高く積み上がっていきます。今回は、この構造を間近でしっかりと学ぶことができました。パリ近郊の公園では、2段までしか見たことがなかったのでね。

 

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】
Grille à reine(隔王板)

1階(Corps)の天井部分に置かれていたのが、格子状の板「Grille à reine(グリ・ア・レーヌ=隔王板)」です。

 

 

「reine(女王蜂)」の名がついたこの格子は、働きバチは自由に行き来できるけれど、体の大きい女王蜂だけが2階(Hausse)へ登れない絶妙なサイズになっています。 

 

 

女王蜂が2階で卵を産まないようにガードすることで、2階には「純粋なハチミツだけ」を綺麗に貯めさせることができるという、人間とミツバチの知恵が生んだ見事な仕掛けです!この格子のことは、今回の体験で初めて知ることができました。

 

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】

【次回のブログ予告】

『プロの職人技!ハイブツールの使い方と、新しいファミリーの引越し【養蜂体験記④】』

次回は、専門道具のつづきからです。プロが使うヘラを使った職人技や現場から持ち帰る意外なアイテム、そして新しいミツバチのファミリー(群れ)をそっと育てる巣箱の存在などもご紹介します。次回の更新もお楽しみに!

【ミツバチ】会話から学ぶ、専門的な養蜂道具たち【養蜂体験記③】
Share