Blogizumiブログ
- 2021/04/22
- フランス文化
幸せを運ぶスズランの日 【la fête du muguet】
Bonjour !
今日はフランスの素敵な習慣のご紹介。
フランス語で「スズラン」のことを「Muguet:ミュゲ」と言います。 フランス生活の中で初めて知った素敵なことは沢山ありますが、本日ご紹介の【Muguet(スズラン)を贈る習慣】もその一つです。
私は、この素敵な習慣が広まって欲しい気持ちから「レザベイユ南青山」にてスズラン柄のラッピングをオープンから毎年5月に行っています。
*以下、2006年<手帳 mémoire vive>制作より編集
5月1日と言えばメーデー(フェット ドゥ ラ トラヴァイユ):la fête du travail)で、フランスは祝日。
例年、労働組合が全国各地でデモ行進を繰り広げるのですが、もう一つ、5月1日には幸せな気分になれる伝統的な習慣があります。
この祝日は、誰でも道でスズランの花 ”ミュゲ:Muguets” を売ることが許されるので、街のあちらこちらにスズラン売りが現れます。
勿論、道だけではなく、パリだけで1200店とも言われる沢山の花屋はスズランのブーケや植木鉢で一杯になり、香り豊かなウィンドーが広がります。
パリのフローリストと一緒に向いました。切り花だけではなく、鉢植えも山ほど。なぜなら、
ここフランスでは、5月1日にスズランを贈ると、贈られた人が幸せになれるという言い伝えがあって、大切な人(家族や恋人、友人)に感謝を込めて”スズランを贈る日”でもあるのです。
私が聞いたところでは、受け取る人だけでなく、贈る人にも幸せがやってくるとか。
この時期にホテルのカフェに入ると、スズランが贈られるサプライズがあることも。
「森の鈴」とも呼ばれる可憐な白い花を咲かせるスズランは、春の象徴。
そして、幸せと愛を運ぶ花。
5月1日には毎年、大統領が住むエリゼ宮にはランジス市場(卸売市場)から恒例のスズランが大統領夫妻に届けられています。
スズランの日の起源をフランス人に尋ねると「幸せもスズランのように貴重だからだよ」という素敵な答えをもらいました。
歴史をひもとくと、その起源は1560年まで遡ります。当時10歳だった、後のフランス王シャルル9世が「幸せを運ぶ花」としてスズランをプレゼントされました。そして、
その翌年1561年の同じ日である5月1日に、宮廷の女官たちへスズランを贈り ”Qu’il en soit fait ainsi chaque année :毎年、贈りましょう” となったことが始まりだそうです。
詳しくはこちらをどうぞ → 【スズランキャンディー】5月1日「幸せを運ぶスズランの日」の起源について
幸運を運ぶ”意味があるから1輪でも受け取ると、とっても幸せ。
私がパリで初めて受け取ったのは、お菓子の勉強に来ていた可愛い留学生さんからでした。 スズランの習慣もこの時(2000年5月1日)に初めて知りました。それはもう、とっても嬉しくて。今でもよ~く覚えています。
幸せになる気持ちの贈り合い。 もし、5月1日にスズランを渡したい人に会えない、当日にちょっと無理、というときはどうするの?とパリのフローリストに尋ねると
「早めに贈るのはOKなんだよ」と教わりました。
このスズランを贈るの習慣は大好きなので、今後も伝えていきたいと思っています。そして、後日、店舗から配信予定のメルマガにも続きをご紹介させて頂きます。
Bonne journée a tous !
スズランに纏わるブログ
→ 【スズランキャンディー】5月1日「幸せを運ぶスズランの日」とは
→ 【スズランキャンディー】5月1日「幸せを運ぶスズランの日」の起源について