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- 2021/01/07
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【ハチミツ】はちみつの定義
Bonjour ! 今日は「はちみつの定義」について。
ご存知なこともあると思いますが、おさらいを兼ねてご覧ください。
ミツバチが作る自然食品であるはちみつ。
【ハチミツ】はちみつって何?」でご紹介させていただきました。
今日は、フランスにおける法律における「はちみつの定義」についてご紹介いたします。ちょっと専門的な資料からの説明になりますので少々堅い感じの内容になりますけど、ご覧ください。
私個人的にはそもそも、ミツバチが作り出すものを分けてもらっている人間がはちみつのことを何だかんだと基準をつくって語るのはおかしな感じと思えています。
そもそも、こうなっているのは『MIELミエル(ハチミツ)とは呼べないものも「はちみつ」と呼んでいる世界に私たちは生活しているから』でしょう。
どういうことかと申しますと、例えば、ドリンクの材料の一部としてハチミツを入れる場合などに、色が濁ることを考慮して色素を取り除いたものを使うことがあります。 これを日本におけるハチミツの定義に合わせると 「精製はちみつ」とよびます。 けれども、
完成した商品に商品名をつけたり、一般的な呼び名をつける場合は 精製でもと天然のままでも「はちみつ入りドリンク」と同じ表現をつかっています。 こういう理由から、 弊社は「 MIEL ミエル 」を日本語へ訳する際に「はちみつ」とは呼びたくないと思ってしまうときがあります。
これが良い・悪いという話ではなくて、
ただ「はちみつドリンク」とラベルに書いてあっても、すべてが同じというわけではないということを消費者である私たちは、知識を持って理解していてもいいのではないかと考えています。
本日は、「フランスの MIEL(天然はちみつ) 定義」をご紹介。
フランスでは天然ハチミツのことを「MIEL ミエル」と言います。こう表記してよいものは「ミツバチが作ったままの食べ物だけ」。
弊社の瓶には【MIEL】の文字が印字してあります。お気づきでしょうか。
大事にしている表示のひとつです。
<ヨーロッパにおける「MIELミエル(ハチミツ)」の定義>
un rapport du Conseil de la Communaute europeenne(74/409/CEE) donne une definition precise et univoque du miel qui est « le produit alimentaire que les abeilles domestiques fabriquent a partir du nectar des fleurs ou des secretions provenant des parties vivantes des plantes, qu’elles butinent , transforment et combinent a des substances specifiques propres, qu’elles conservent et laissent “vieillir”dans les rayons de la ruche. Ce produit est fluide, epais ou cristallin »
欧州共同体評議会(74/409/EEC)の報告書において、ハチミツとは「ミツバチが生きている花の蜜や植物の分泌蜜を集めて作り出す特殊な食品である」と明確な定義を与えています。ハチミツは、《ミツバチが花蜜または植物の分泌物をもとに住処である巣箱の中で特殊な物質へと作り変えたものであり、様々な物質で構成されている特殊な食べ物。ミツバチ(働きバチ=メス)が、巣箱の中へ集めて保管し、巣(貯蔵室)に保存して“熟成”させている。この物質は、流体状、かつ、粘度があり、結晶する性質がある》。
※直訳に務めておりますが、もし訂正すべき箇所がありましたら遠慮なくご指摘ください。
面白いことに、日本の定義とヨーロッパの定義には多少の違いがありまして、真の天然ハチミツでありながらも日本の基準に合わないもの(水分値)のMIELも自然界には存在しています。
MIELを日本へ輸入し、通関する際には「天然ハチミツである」ということを証明するために「フランス公的機関の分析表」などを用いております。
ミツバチたちの立場から想像すると「ハチミツを作り出せない人間たちが考える基準を設けて、そこに当てはまらない場合に天然と認めない場合がある」ということは不思議なものだと思わされることもあります。そのわけは、
販売を始めた当初、実際にあった出来事なのですが「天然ハチミツであるものが日本の基準に合わないから天然はちみつと認められない」との判断を受けたことがあるからです。
当時、東京税関まで出かけていき、フランス書類やフランス事情を詳しく説明をさせて頂いて、最終的には分析値や証明書によって総合的なご判断をして頂けました。
今ではようやく、天然ハチミツしか扱っていない会社としての信頼や過去の輸入検査の実績などができましたけれども、企業当時は随分と大変でした。フランスサイドからすると「天然のはちみつであることを証明する」と書いて提出した書類があるのに、日本のはちみつ定義の数値に合わないものが天然と認められないとなれば「書類をなぜ疑うのか」という話ですから。
特に「日本のはちみつ定義の基準値から外れている数値のMIELの場合に「天然はちみつである」という証明をすることは随分とたいへんで苦労しました。
ミツバチ達に ”私が製造しました” というサインをしてもらえたらよいのだけどね(笑)。
「MIEL ミエル = 天然ハチミツ」というものは、
ミツバチが作ったものなのか、そうではないのか。ここが基準になるべき特殊な食べ物。彼女たちが作り方を変えるものではないのだからロットだとか産地だとかは意味をなさない。こんな風に、フランスの養蜂家たちはハチミツのことを熱く教えてくれました。
フランス産、イタリア産、どれもミツバチたちが作った特殊な食べ物のままならば、それは間違えなく「MIEL」である。紀元前何億年も同じことを繰り返して生きてきたミツバチたち。
『彼女たちが作り方を変えることはないんだよ。だって、自然やハチミツ自体に手を加えて変えているのは「人間」なんだから』
養蜂家の言葉が、心にささりました。
日本の【ハチミツ】はちみつの定義、巣箱の中の様子(後日リンク)やミツバチの一生について(後日リンク)またの機会にご紹介させて頂きます。
a bientot !